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ぎふ清流大会

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第12回全国障害者スポーツ大会

特集第2弾 第12回全国障害者スポーツ大会・ぎふ清流大会 レポート

ぎふ清流大会 レポート

公益社団法人東京都障害者スポーツ協会
佐藤大樹

10月13日~15日、第12回全国障害者スポーツ大会・ぎふ清流大会が開催された。大会期間中は晴天に恵まれ、選手たちには連日、熱い日差しと熱い視線が注がれた。

東京都選手団は10月11日、東京駅から新幹線に乗り岐阜へと向かった。初めて全国大会に参加する選手もいたが、車内の雰囲気からは、緊張というよりもむしろ、大会を楽しみにしている様子が伝わってきた。

岐阜駅に到着すると、期間中各競技をサポートする実施本部員の方やボランティアの方達が出迎えてくださった。また岐阜市内のいたるところで大会ののぼりやポスターなどを見ることができ、地元が一体となった盛り上がりが感じられた。選手団の宿舎では歓迎セレモニーが開かれ、選手一人一人に県内小学生から「優勝目指してください」「1位取れるようにがんばってください」など激励の言葉が書かれた応援メッセージが手渡された。選手達にとっては大きな励みとなったことだろう。

10月13日~15日、第12回全国障害者スポーツ大会・ぎふ清流大会が開催された。大会期間中は晴天に恵まれ、選手たちには連日、熱い日差しと熱い視線が注がれた。

東京都選手団は10月11日、東京駅から新幹線に乗り岐阜へと向かった。初めて全国大会に参加する選手もいたが、車内の雰囲気からは、緊張というよりもむしろ、大会を楽しみにしている様子が伝わってきた。

岐阜駅に到着すると、期間中各競技をサポートする実施本部員の方やボランティアの方達が出迎えてくださった。また岐阜市内のいたるところで大会ののぼりやポスターなどを見ることができ、地元が一体となった盛り上がりが感じられた。選手団の宿舎では歓迎セレモニーが開かれ、選手一人一人に県内小学生から「優勝目指してください」「1位取れるようにがんばってください」など激励の言葉が書かれた応援メッセージが手渡された。選手達にとっては大きな励みとなったことだろう。

開会式 ~ぎふ清流大会開幕~

「TOKYO」の文字とイチョウの葉が左胸に輝くユニホームを身にまとい、東京都選手団が入場ゲートをくぐると、岐阜メモリアルセンター長良川競技場は約20,000人もの観客の大声援で埋め尽くされていた。大きな声援を一身に浴びる体験は、入場した選手達にとって貴重なものとなったはずだ。

場内の大型ビジョンには今大会の炬火リレーの様子が映し出され、多くの人の手によって大会が開催されていることを改めて感じさせた。岐阜県内をまわった炬火が場内に運ばれ、トラックを一周したのち炬火台に火がともされると、場内の歓声がより一層大きさを増し、ぎふ清流大会が開幕した。

開会式後、各競技それぞれの会場で熱戦が繰り広げられた。東京都の選手が活躍した競技の中から、現地で観戦することのできた、いくつかの種目を紹介したい。

卓  球

卓球およびサウンドテーブルテニス(STT)は、大垣市で行われた。東京からは卓球に16選手、STTに3選手が出場した。

ある卓球の選手は、相手選手の技術はもちろん、大会初日ということもあり、会場の雰囲気も影響してか、初戦で1セット目をとられてしまう展開となった。しかし2セット目以降は見事に持ち直し3-1で逆転勝利を収めた。各選手の奮闘で、東京は卓球とSTTをあわせて17のメダルを獲得した。

フットベースボール

フットベースボールは、本巣市で実施された。東京代表は2009年新潟、2010年千葉、2011年山口大会と3連覇を達成している。4連覇を目指して臨んだ今大会では、初戦で早くも昨年の決勝と同じ組み合わせが実現した。

昨年度準優勝の静岡との対戦。東京の赤いユニホームと静岡の水色のユニホームが、夕日が沈み照明がともされるグランドに鮮やかなコントラストを映し出した。

試合は互いの守備が光る拮抗した展開となった。強烈なライナー性のボールをサッカーのゴールキーパーのごとく飛びつき、フライ性のボールはバレーボールのトスの様に勢いを殺して確実にキャッチし、アウトを重ねていく。その中でもチャンスを確実に得点につなげた東京が4-1で初戦を突破した。

東京は翌日の準決勝で山口に9-5で勝利し、熊本との決勝戦に臨んだが、2-7で準優勝となった。惜しくも4連覇はならなかったが、4年連続の決勝進出という確かな足跡を残した。

女子バスケットボール

女子バスケットボール東京代表は、2001年宮城で開催された第一回大会から前回の山口大会まで11連覇を達成している。

岐阜市のヒマラヤアリーナで行われた今大会では、初戦の相手は長野県。試合開始早々、相手の3ポイントシュートが連続で決まりリードを許す展開となったが、東京は前線からの激しいディフェンスでボールを奪いゴールにつなげていく。豊富な運動量に裏打ちされたディフェンスによりゲームを支配し96-41で決勝進出を決めた。

決勝の相手は、開催県である岐阜を退け勝ち上がってきた秋田。東京は初戦同様にディフェンスからリズムを作り得点を重ねていく。秋田も反撃し、決勝戦らしい激しい展開となったが、地力に勝る東京が85-53で勝利し、大会12連覇を達成した。選手達の表情には、優勝の喜びと、連覇へのプレッシャーから解放された安堵とが広がっていた。

女子バスケットボール東京代表は、2001年宮城で開催された第一回大会から前回の山口大会まで11連覇を達成している。

岐阜市のヒマラヤアリーナで行われた今大会では、初戦の相手は長野県。試合開始早々、相手の3ポイントシュートが連続で決まりリードを許す展開となったが、東京は前線からの激しいディフェンスでボールを奪いゴールにつなげていく。豊富な運動量に裏打ちされたディフェンスによりゲームを支配し96-41で決勝進出を決めた。

決勝の相手は、開催県である岐阜を退け勝ち上がってきた秋田。東京は初戦同様にディフェンスからリズムを作り得点を重ねていく。秋田も反撃し、決勝戦らしい激しい展開となったが、地力に勝る東京が85-53で勝利し、大会12連覇を達成した。選手達の表情には、優勝の喜びと、連覇へのプレッシャーから解放された安堵とが広がっていた。

水泳競技

岐阜メモリアルセンター長良川スイミングプラザで行われた水泳競技では、大会最終日に2つのリレー種目が行われた。水泳競技の花形種目ともいえるリレーだが、今大会、東京都のメンバーについては大会前から決まっていたのではなく、大会期間中に監督から発表されたという。メンバーに選ばれず悔しい思いをした選手もいたに違いない。しかし、出られない選手が大きな声援を送り、リレーメンバーは、その声援に後押しされるように力強い泳ぎを見せた。そして200mリレーで優勝、200mメドレーリレーでは準優勝という成績を残した。

岐阜メモリアルセンター長良川スイミングプラザで行われた水泳競技では、大会最終日に2つのリレー種目が行われた。水泳競技の花形種目ともいえるリレーだが、今大会、東京都のメンバーについては大会前から決まっていたのではなく、大会期間中に監督から発表されたという。メンバーに選ばれず悔しい思いをした選手もいたに違いない。しかし、出られない選手が大きな声援を送り、リレーメンバーは、その声援に後押しされるように力強い泳ぎを見せた。そして200mリレーで優勝、200mメドレーリレーでは準優勝という成績を残した。

陸上競技

大会最終日、陸上競技の最終種目として4×100mリレーが行われた。開閉会式の会場ともなっている長良川競技場には、観客席でも暑さを感じるほどの日差しが容赦なく照りつけていた。

監督・コーチが「勝てる」と自信を持った人選をしても、勝負はなにが起こるかわからない。だからこそ面白いのだが、選手だけでなく、指導者・関係者にとっても、スタート前は不安と緊張が入り乱れる時間であろう。

スタートの合図と共に反射的に動き出す体、1歩2歩と踏み込むたびにスピードは加速する。東京は徐々に他のチームとの距離を広げていく。バトンを渡す場面でも大きなミスは見られない。各選手がリードを保ちながらバトンをつなぎ、最終走者がメインスタンド正面のストレートを疾走する。東京は47秒11の大会新記録を打ち立て有終の美を飾った。

大会最終日、陸上競技の最終種目として4×100mリレーが行われた。開閉会式の会場ともなっている長良川競技場には、観客席でも暑さを感じるほどの日差しが容赦なく照りつけていた。

監督・コーチが「勝てる」と自信を持った人選をしても、勝負はなにが起こるかわからない。だからこそ面白いのだが、選手だけでなく、指導者・関係者にとっても、スタート前は不安と緊張が入り乱れる時間であろう。

スタートの合図と共に反射的に動き出す体、1歩2歩と踏み込むたびにスピードは加速する。東京は徐々に他のチームとの距離を広げていく。バトンを渡す場面でも大きなミスは見られない。各選手がリードを保ちながらバトンをつなぎ、最終走者がメインスタンド正面のストレートを疾走する。東京は47秒11の大会新記録を打ち立て有終の美を飾った。

ぎふ清流大会東京選手団獲得メダル数

陸上競技 46 29 20
水泳 27 7 4
アーチェリー 4 0 0
卓球 8 9 0
フライングディスク 5 6 7
ボウリング 0 1 1
合計 174
団体競技(入賞のみ)
サッカー 優勝
バスケットボール(女子) 優勝
バレーボール(知的女子) 優勝
バレーボール(知的男子) 優勝
バレーボール(聴覚男子) 優勝
フットベースボール 準優勝

大会を終えて

今年はロンドンパラリンピックが開催され、選手たちの競技に打ち込む姿が大きな感動を呼んだ。ぎふ清流大会を観戦した人の中には、パラリンピックに影響されて会場に足を運んだ方もいたのではないだろうか。パラリンピックのように、観客が連日スタンドを埋め尽くす…とまではいかなかったが、各競技会場で選手、観客、大会運営関係者、ボランティアなど多くの人の尽力によって成り立っていることを肌で感じられる大会であった。それぞれの立場で感じたことが「障害者スポーツを理解する」、「障害を理解する」ことに繋がっていくのではないか。

来年の全国障害者スポーツ大会は、スポーツ祭東京2013として、首都東京で行われる。障害者スポーツのさらなる盛り上がりとともに、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致への機運が高まることにも期待したい。

今年はロンドンパラリンピックが開催され、選手たちの競技に打ち込む姿が大きな感動を呼んだ。ぎふ清流大会を観戦した人の中には、パラリンピックに影響されて会場に足を運んだ方もいたのではないだろうか。パラリンピックのように、観客が連日スタンドを埋め尽くす…とまではいかなかったが、各競技会場で選手、観客、大会運営関係者、ボランティアなど多くの人の尽力によって成り立っていることを肌で感じられる大会であった。それぞれの立場で感じたことが「障害者スポーツを理解する」、「障害を理解する」ことに繋がっていくのではないか。

来年の全国障害者スポーツ大会は、スポーツ祭東京2013として、首都東京で行われる。障害者スポーツのさらなる盛り上がりとともに、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致への機運が高まることにも期待したい。