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スポーツ祭東京2013 〜レポート〜

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スポーツ祭東京2013 第13回全国障害者スポーツ大会

東京に 多摩に 島々に 羽ばたけアスリート

10月12日~14日まで、3日間に渡りスポーツ祭東京2013(第13回全国障害者スポーツ大会)が開催されました。今大会は「第68回国民体育大会」と「第13回全国障害者スポーツ大会」を一つの祭典として開催する大会となり、東京で行う全国障害者スポーツ大会としては初めての開催でした。また、奇しくも開催1ヶ月前に2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催が決まり、これに繋がる祭典として位置付けられました。

東京の選手にとって地元開催は "one of them" ではなく "special" な位置づけでした。5月、6月の予選会を兼ねた東京都障害者スポーツ大会や、それよりも前から「東京大会には出たい」といった声があったことからも、この大会が特別な大会であるということを物語っていたかと思います。

結団式

大会に先立ち10月2日、雨が降る中、東京体育館にて結団式が行われました。会場に集まる選手たちの表情は様々で、全国大会を含め大きい大会に慣れている選手はリラックスしている様に見え、全国大会に初めて参加する選手は緊張している面持ちでした。また、選手・役員には、この日初めて今大会で着用する選手団ユニフォームが渡されました。今大会は国体と一つの祭典として行われることから、国体のユニフォームと一体性を持たせ、白をベースに江戸紫色でTOKYOと文字が入ったものになりました。その昔、江戸紫色の染料となる紫草(むらさき)は武蔵野に多く生息していたと言われています。大会スローガンにも入っている「多摩」はまさにこの武蔵野であり、再び武蔵野の地に江戸紫が開花します。

式典ではスポーツ振興局・細井優局長より激励のことばが送られ、団旗が細井局長より東京都選手団中野英則団長へ、中野団長より旗手の和西努さん(聴覚男子バレーボール)に引き継がれました。式典の最後には、恒例になっている小嶋隆司総監督による「頑張ろう!」コールで、大会に向けて一致団結しました。

激励式

開会式前日の10月11日(金)、ホテルニューオータニの「芙蓉の間」において、皇太子殿下のご臨席を仰ぎ、東京都選手団激励会が行われました。

猪瀬知事の激励のことばがあり、その後、東海大学付属高輪台高等学校吹奏楽部によるオープニングの「威風堂々」の迫力あるマーチング演奏の中、TEAM Sparkが、ダイナミックなチアリーディングのパフォーマンスを披露してくれました。金澤翔子さんによる揮毫も披露され、「飛翔」の文字が会場に高く掲げられました。

激励演技に続いては、東京都選手団の決意表明です。青木大さん(車椅子バスケットボール)と成田貴美代さん(STT)が力強く決意表明を行いました。

皇太子殿下がご退席される際には、選手にお声掛けをいただき、選手のみなさんにとっては、翌日からの試合に向けての励みになりました。

開会式

季節が二カ月戻ったような暑い日差しが差し込む味の素スタジアムに、TOKYOの文字が輝くユニフォームを着た、大選手団が満を持して入場すると、その姿に大きな拍手が送られました。

猪瀬知事の開催宣言に始まり、皇太子殿下からは「障害者スポーツのより一層の発展と障害者への理解の広がりにつながることを希望します」とのおことばをいただきました。トラックでは、炬火が次々と引き継がれ、最終ランナーによってスタジアムバックスタンド中央に設置された炬火台に火がともると、大きな歓声がスタジアムを包みました。炬火ランナーを務めたのは東京都選手団より、田中華子さん、大西瞳さん、村松拓也さん、北村亮太さんの4名、そして、木村敬一さん、服部靖子さんによる選手宣誓では「東京から、全国へ、そして世界へとはばたくことを目指して、日頃の練習の成果を十分に発揮し、全力で競技することを誓います」と力強い宣誓が行われ、各競技がスタートしました。

【東京都選手団 個人競技・団体競技結果】
種目 選手数
陸上競技 106 89 57 23
水泳 35 41 16 6
アーチェリー 7 3 3 0
卓球 33 26 4 3
フライングディスク 39 18 8 10
ボウリング 21 1 1 5
合計 241 178 89 47
種目 部門 成績
バスケットボール男子 知的 準優勝
バスケットボール女子 知的 準優勝
車椅子バスケットボール 身体 準優勝
ソフトボール 知的 準優勝
グランドソフトボール 身体 準優勝
バレーボール男子・聴覚 身体 3位
バレーボール女子・聴覚 身体 一回戦敗退
バレーボール男子・知的 知的 3位
バレーボール女子・知的 知的 優勝
バレーボール精神 精神 準優勝
サッカー 知的 優勝
フットベースボール 知的 優勝

ボランティア 出会いと別れ、そして出会い!?

大会期間中、各県の選手団には、競技ごとに選手団班実施本部員、選手団サポートボランティアと呼ばれる方々が同行しサポートをしてくれました。

実施本部員は東京都の職員で、職種は事務や特別支援学校の先生など様々です。実施本部員の主な役割は、会場に入る際、必要となるIDの管理や、式典や大会全体の流れを選手団の役員・監督等と調整しながら選手団の動きのサポートを行うことです。

選手団サポートボランティアは、都内にある大学や専門学校が「養成協力校」となり、大会に向けて、ボランティアを希望する学生に対して、事前に講習会を行い、ボランティアを養成しました。主な役割は、大会期間中の選手の移動の介助・誘導、荷物の運搬、弁当・ドリンクの配布、選手の応援などで、選手達が円滑に競技を行えるようサポートしてくれました。

大会最終日には、選手団とのお別れ会が恒例となっており、毎年感動的です。障害者スポーツに初めて関わる方、障害者に初めて関わる方など、いろいろな方がいます。それでも支えたい!その気持ちが、選手が競技に集中できる環境を作っていきます。そして、7年後、東京で開催されるパラリンピックで再会するような場面があるのかもしれません。

閉会式

秋の夕日が足早に沈む空の下、閉会式が行われました。味の素スタジアムのピッチに全国から集まった各選手団がライトに照らされ、色とりどりのユニフォームが鮮やかに映し出されていました。また、東京都選手団には国体の選手も合流し、国体と全国障害者スポーツ大会が一つの大会であることを感じさせられました。

舞台では猪瀬知事から、来年の「長崎がんばらんば大会」の開催地である長崎県の中村法道知事に大会旗が引き継がれました。また、EXILE TRIBEのライブや、福島の中学生のダンスパフォーマンスなど、会場は大盛況でした。

「2020年東京でまたお会いしましょう」スタンド上段に掲げられた横断幕を背に、各選手団が退場するとき、東京都選手団は各ゲートで退場する選手団をお見送りしました。そこでは、ハイタッチ、小旗の交換、「お疲れ様!」、「楽しかったよ!」など、普段は競い合うライバルも、競技が終われば様々な交流が行われていました。

閉会式終了後、東京都選手団の解団式が行なわれました。旗手の和西努さんから東京都スポーツ振興局・細井優局長に団旗が返還され、東京都選手団が待ち望んでいた大会が終了しました。今大会で得た経験を、スポーツの場面だけでなく様々な場面において活かして欲しいと思います。来年の全国障害者スポーツ大会は「長崎がんばらんば大会」です。毎年やってくる大会の積み重ねが7年後に繋がっていくのではないでしょうか。

今大会開催にご協力いただいたすべての皆様に感謝いたします。ありがとうございました。