どんなスポーツ?
車いすフェンシングは脊髄損傷などの肢体不自由の方が対象で、車いすを床に固定して上半身だけで競技することが特徴です。障害の程度に応じて2つのクラスに分けられますが、基本的には通常のフェンシングとほぼ同じルール、用具で行われます。
種目は男女ともに、フルーレ(胴体のみの突き)、エペ(上半身の突き)、サーブル(上半身の突きと斬り)の3種類があります。
フルーレとサーブルには攻撃権があり、先に腕を伸ばし剣先を相手に向けた方に攻撃権が与えられ、その攻撃をかわされると相手に攻撃権が移動します。攻撃権がない状態で、相手の有効面を突いても得点は認められません。エペには攻撃権が存在せず、先に相手の有効面をついた方に得点が与えられます。
通常のフェンシングと違い、車いすが固定されているため、前後のフットワークを活かすことができません。上半身の動きと剣さばきの技術やスピードが重要な競技になります。
パラリンピックでは、第1回の1960年ローマ大会から正式競技として採用されていますが、出場権を得るには世界ランキング20位以内に入ることが必要です。日本では競技人口はまだ少ないですが、フェンシング発祥のヨーロッパでは盛んに行われているスポーツです。